2023/03/18

振り返ってみると

昨日のミーティングの中でディーンは、振り返ってみると、以前のように苦悩している自分はいなくなっていたと言っていました。私も自分の昔を振りかえってみると、随分変わってきたなという実感があります。

以前の私はものすごく神経質で心配性でした。ささいなことでくよくよ悩んだり心配したりしてばかりいました。もちろん今でも悩んだり心配したりすることはありますが、以前と比べると、それほど強烈ではありません。悩んだり心配したりしても、切り替えや回復がずいぶんと早くなりました。

ああ、また「私」が心配している、と客観的に見ることができるようになったのです。その「私」が物語にふけっているのがわかっていて、見方や状況が変わるのを待つだけです。抵抗しなければ、物語は消えていきます。後悔することも減ってきたし、あれこれとジタバタしなくなりました。もう以前のようにどっぷりと病的な苦悩にひたることはないような気がします。

ボブのミーティングに来る人は誰しも苦悩を抱えてやってきます。ギルバートもそうだと言っていたし、カットもそうでした。そして、苦悩は必要のない物語にすぎないということに気づいて解放されます。ボブの教える非二元がもたらす唯一のものは、心理的な苦悩の消滅だけです。そしてその方法は、「私」は実在ではないということを自分で調べることだけです。

以前の私は、精神世界の本のコーナーに通い詰めで、いろんな道や法を求めてジタバタする毎日でした。何を試そうが、どうあがこうが、苦悩の消えない日々でした。それが今では、あれほど足繁く通った精神世界のコーナーにはまったく行かなくなりました。行く必要がなくなってしまったという言い方が正確なのかもしれません。ボブの言っていることは普遍的な真理であり、それ以上の真理はないように思えます。探求は終わったと言うと、ギルバートに叱られます。探求などもともとありはしないのですから。