その中で、ミーティングにやって来た人のほとんどの人は、ボブの話を聞いて、少しずつ理解が根を張るように起こってくると言っていました。たいていの人の理解はそうやって起きるのだと思います。私がボブの教えを明確に理解したと思ったのは、ボブに会ってから4年後のことで、ギルバートやカットの言葉がきっかけになりました。
ギルバートの「それはあなたの普通の意識のことだよ」と言う言葉と、カットの言う「非二元の世界を実際には見ることも体験することもできない」と言う言葉がきっかけになりました。同じ内容の言葉をセイラーボブからも何度も聞いていたのに、それまではよく理解できていませんでした。ある時バスに乗っていて、景色を見ていたら、ギルバートの言葉とカットの言葉が浮かんできて、(ああ、そういうことか)という理解が起きました。
シフトが起こったとか、そういうことではなく、普通の理解です。普通の理解なのですが、今までしっくりこなかったことが、あたりまえのことのように思えた瞬間でした。セイラーボブの言うことが、何の疑問も抵抗もなく、全部あたりまえのことのように思えたのです。
私はこのブログで、「確信」という言葉を何度が使いましたが、確信という言葉には、「信じている」というニュアンスがある気がします。信じているわけではなく、「あたりまえのことのように思える」と言った方が適切なのかもしれません。「地球は丸い」と確信しているわけではなく、それがあたりまえだ思っているのと同じです。
理解の起こり方は人それぞれでいいのだと思います。ジェラルディーンは以前にもミーティングのYouTubeに登場していて、同じような質問をしています。彼女の言う「カチッという音がしない」や「自販機にコインが落ちない」という状態は、私も長らくそうだったので、よくわかります。
意識のどこかに、何か劇的なことが起こるのではないか、何かが変わるべきだ、もっとスッキリした状態になるはずだ、というような思いがあると、なかなかカチッという音がしないのではないかと思います。理解が起きたら何かが起きるはずだと私も長らく思いこんでいました。残念ながら、私が想像していたようなことは何も起こりませんでした。でも、ある意味ではすべてが変わりました。そこには、もう何も探していない自分がいました。以来、「でも」も「もし」も消えました。
私のブログを読んで、セイラーボブの教えをすんなり理解された人は大勢いると思っています。そのために、せっせとこのブログを書いているつもりです。でも中には、「カチッという音がしない」人や「自販機にコインが落ちない」人もみえるかもしれません。でも、あきらめないで、心の片隅にセイラーボブの言葉を置いておいてください。
誰の言葉か忘れましたが、「アドヴァイタに咬まれた人は必ず毒がまわる」とどこかで読んだ記憶があります。やがては全身に毒がまわって、自然に理解が起こってくるはずです。そうなると、自然といろんなものが落ちていきます。