2022/04/23

道信(どうしん)

あなたに何か欠けているものがあると思ってはいけない。あなたの心それ自体はもうすでに完全であると理解しなさい。心には達成すべき状態などない。それは、あなたがもたらした観念的な重荷から解放された、あなた自身の心に他ならない。

束縛された心をくつろがせ、自然な安らぎが起きるのを許しさえすればいい。心に対して、思いをめぐらせることは役に立たない。それは、心を分割させるだけである。

あなたの心を浄化しようとすることも役に立たない。どうやって空の空間を浄化することができるだろうか。捕まえたり、拒絶したりした思考や感情を手放しさえすればいい。そうしたことは、不安や嫌悪感であなたの心を収縮させている。

もし、私の言ったことを理解すれば、あなたの心は広大で安らかだということを理解するだろう。私はあなたに、あれをしろ、これをしろとアドバイスしているのではない。あなたは自分の好きなことを何でもすることができる。

何か善良なことをしようと考えないように。同様に、明らかに他者を害するようなこともしてはならない。あなたが経験することは何であれ、仏性そのものの奇跡的な働きであるということを観察しなさい。

喜びに満ち、心配のないこと、それこそがブッダと呼ばれるものである。あなたが経験する環境は本質的に良くも悪くもない。良し悪しはあなたの心の中にだけ生まれる。もしあなたの心が観念から自由なら、動揺して悩まされることはない。

幻想があなたの心にない時、実在の心はすべてをありのままに認識するように解放されている。自身の心を操作しようとしたり、心の涅槃を作りだそうとしてはいけない。

私が話している無心は、あなたの解放された意識のことであり、それは自然にひとりでに現れる。他に手に入れるすべはない。

参考サイト

Zen

Wikipedia 道信

Wikipedia 景徳傳燈録