前野隆司さんの本、さっそく図書館で借りて数冊を立て続けに読みましたが、とても面白いですね!「錯覚する脳」がとてもわかりやすく、どうせイリュージョンであるなら大いに楽しもう、という明るいメッセージも最高でした。
また「死ぬのが怖いとはどういうことか」の第八章(あなたというメディア)がとにかく痛快でした。いわゆる「私はいない」の前野さん流説明とでもいいますか、なんだか笑いが止まらないような愉快な気分で読みました。
一瞥体験やエンライトメントといった特別な体験は不要で、知的に論理的に理解をして「腑に落ちる」ことで十分であることが、前野さんを見ているとよくわかりますね。前野さんの著書と出会うきっかけを与えてくださり、ありがとうございます。
仏教の表現ですと正直敷居が高く感じられて、頭にすっと入ってこないことも多いのですが、前野さんの語り口はすーっと読み進められました。
よろしくお願いいたします。
ヒロ
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おたよりの内容は6月15日のブログ( 脳はなぜ「心」を作ったか・錯覚する脳 )についてです。
ヒロさん、おたよりありがとうございます。
私も前野さんの本に好感を持ちました。非二元を語る人の多くは、体験(一瞥体験や覚醒体験)を持ち出すために、多くの人に誤解を与えてしまっています。前野さんは、体験ではなく、科学として「私」は幻想である。ということを説いてみえるのがすばらしいと思います。
また、世界が幻想だとわかっても、「どうせイリュージョンなのだから、楽しもう」という姿勢も好きです。非二元の教えを学んで、「私はいない」で終わってしまうと、人生を厭世的に見てしまいがちですが、「どうせイリュージョンなのだから、楽しもう」と言われると、なんだか楽しくなります。
こうやって科学的に説明してもらうと、非二元や仏教で使われている説明は、なんだか遠回りのような気さえします。もっともっと科学からの証明が増えて、「私はいない」ということを、いわゆる精神世界経由ではなく、科学的に理解する人が増えてくるといいなと思っています。
「死ぬのが怖いとはどういうことか」はまだ読んでいないので読む予定です。