たくさんの人を傷つけたかもしれないし、誰かから傷つけられたこともありました。
あなたも同じようにたくさんの失敗をしてきたし、償わなければならない過ちや、一生背負っていかなければならない後悔を抱えているかもしれません。
そうした古傷は、しょっちゅうあなたのマインドにやって来て、あなたを苦しめているかもしれません。
でも、あなたがそれに反応しなければ、個人の歴史はすべて消えます。
あなたは、この瞬間には何かを後悔する必要もないし、罪人でもありません。
すべては概念であり、どんな出来事も自然現象にあなたが貼り付けた概念にすぎません。
悲しい出来事、痛ましい出来事があったかもしれません。
でもそれは、今この瞬間、単なるストーリーにすぎません。
昨日テレビで見たドラマのストーリーと10年前にあなたに起こったストーリーには何の違いもありません。どちらも概念です。
違いは、テレビのストーリーはすぐに忘れてしまうのに、自分の人生に起こったストーリーは繰り返し思い出して忘れないだけです。
あなたはそのストーリーを繰り返し思い出し、(ああすればよかった)(こうすればよかった)(あのことさえなかたら)と、何とかしてストーリーの筋書きをかえようとします。
テレビのドラマのストーリーを変えられないように、あなたの人生の出来事のストーリーも、書き換えることができません。どちらも自然に起こって自然に去っていくものです。
テレビの中で起きるか、あなたの意識の中で起きるかの違いだけです。
そしてもしあなたが、昨日見たドラマのストーリーにもう反応しないように、あなたの人生のストーリーにも反応しないなら、個人の歴史はありません。
あなたが反応しなければ、個人の歴史はすべて消えます。
あるのはこの瞬間だけです。
メルボルン万博博物館前