2021/03/04

悩みや心配は不要です。

私たちの問題はすべて思考の産物です。
そして、心理的な苦悩は不要なものです。

What’s wrong with right now, if you don't think about it?
(もしそのことを考えなかったら、今何が問題ですか?)

この世界はすべて思考の産物です。
実際には、そこには誰もおらず、何もないのです。

生まれてしばらくすると、視界に様々なものが現れ、周りの人たちがありとあらゆる観念を植え付けます。私がママで、あの人がパパ。これがミルクで、あれが椅子。
そうやって徐々に世界が観念としてあなたの意識の中に現れて、世界を形作っていきます。

でも、あなたが定義付けしなければ、それはミルクでも椅子でもありません。世界はあなたの思考でできています。

そしてまた、周りの人や社会があなたに、何が幸せなのかも教えます。
良い仕事について、十分なお金を稼ぐこと。素敵なパートナーを見つけて、家庭を持って子供を育てること。家を買って老後に備えること。健康で長生きすること。

そうした条件付けによって、幸せとはこういうものだという世界観が構築されます。そして、その世界観から外れるような出来事が起こるのではないかと心配し、もしその世界観から外れるような出来事が起きると、「私は不幸だ」と、悩むことになります。

でも、実際には誰も幸せでも不幸でもありません。なぜなら、この世界を構築しているのは思考、観念であり、実際そこには何もないからです。そこにあるのは観念であり、幸せも不幸もあなたの思考の産物です。

あるように見えている世界は、命の本質が自然に現われているにすぎません。それに勝手な解釈を加えて悩んだり心配したりしているのは思考であり、いるはずのない「私」です。

誰かを恨んだり、うらやんだりする必要もなければ、自分がしでかした事を悔い悩む必要もないのです。あなたが解釈を加えなければ、そこには誰もおらず、何も起こってはいないのです。

かと言って、起こってくる思考や、そこにいるように見える「私」を消し去ることはできません。できることは、それは実体のないものだと気づいていて、物事を過度に深刻にとらえないことです。そこには誰もいないのですから。

2016 メルボルン