拓さんへ
読者の方からお礼や理解できました等のメッセージがほとんどないとのことですが、それは日本人特有のシャイさ故では?と推察します。
拓さんのブログの熱心な読者であれば、解説のわかりやすさと丁寧さ、情報の豊富さ、それらを惜しみなくシェアしてくださっていることに、感激し感謝を感じていることと思います。
「セイラーボブアダムソンの教え(詳しく)」シリーズ記事をすべて紙にプリントアウトして、「ただそれだけ」とセットにして繰り返し読んでいます。誰もがつまづきやすいポイント(実感が持てないことや、本当に理解だけで良いのか?等)についても拓さんの実体験と照らし合わせながら懇切丁寧に説明してくださり、それがセイラーボブの教えを理解する上で、実に有益な手助けとなっています。
ギルバートとカタリーナのぶっちゃけトークのくだりも秀逸で、かゆいところに手が届く非常に分かりやすい説明で、本当にありがたいです。
また、セイラーボブおよび拓さんの解説を自分なりに理解した上で、あらためてラメッシ・バルセカール著「ニサルガダッタ・マハラジが指し示したもの」を読んでみると、ビフォーセイラーボブのときに読んだ際はいまひとつ理解できなかった点が今度はスムーズに理解できる感覚がありびっくりしました。そして「エンライトメントなんてものはなくて、直感的理解こそが悟りである」とはっきり書かれていることを再確認しました。
また「私という存在が実在なのかどうか自分で調べる」を折に触れておこなってます。布団の中やコーヒーを飲みながらするのですが、ハッ!とした閃きや気付きがありとても面白いです。確固として実在すると思っていた「自分」って、よくよく調べてみると不確定で流動的であり、物質やら観念やら記憶やら日々生まれては置き換わってゆく雑多な要素・パーツで構成された暫定的プロジェクトみたいなものでした・・・。
拓さんのお父様のエピソードもとても印象的なポインターとなりました。
本に書かれていることを闇雲にただ信じ込むのではなく、自分自身であれこれ思案を巡らせたのち辿り着いた閃きは、確かに確信となりますね。
本を読んでいる最中、あるいは「自分で調べる」ためにマインドを使って熟考したり思案しているなかでふとやってくる「ハッ!としたふいの直感的理解」というのは、(行為者なしの)「見ること」「聞くこと」などの純粋な認識活動と同じく「(行為者なしの)純粋な理解」だな、とも思いました。
「私という主体がこの本を読んで教えを理解する」でなくて、機が熟したときにふと「(私という行為者なしの)直感的理解がただ起きる」ということかなと。
そのことに気付いたときに、「エンライトメントという体験ではなくて、(知的)理解で本当にいいのか?」という問いへの答えがもたらされたような気がしました。
拓さんの書かれる文章は論理的でかつ読みやすく分かり易く、実体験から産み出されたリアルな言葉で、胸に響きます。ギルバート氏が言われたように、翻訳ではなくて、セイラーボブを完全に理解された拓さんとしての、ご自身独自の言葉・メッセージを一冊の本にまとめられてはいかがですか?
なんて差し出がましいことをいってすみません、そのくらいの魅力が拓さんの文章にはあります。
話は変わりますが、私は20代の頃(1990年代)東南アジア中心にバックパッカー的な旅をしていたことがあり、拓さんの世界旅行記のミャンマーやジョグジャカルタの記事を拝見してとても懐かしく思い出しました。
バガンのパゴーダに登って眺めた夕陽は最高でした。コロナが収束したらまた東南アジアを旅したいです。
私も、セイラーボブの教えを理解し真実を見抜いて、その上で「神様がくれた魂の一番おいしいところ」を余すところなく堪能しながら、深刻さにとらわれずspontaneouslyになるべく軽やかに生きていけたら、と思います。
追伸:
長々とすみません。的外れなことを書いているかもしれませんが、読み返しているうちにメッセージを送信する勇気がなくなってしまうかもしれないので、勢いのままに送信しちゃいます!
非公開希望というわけでもないですが、かといって公開希望でもなく、拓さんにおまかせいたします。
よろしくお願いいたします。
ひろ
おたよりありがとうございました。ラメッシのくだりは他の方にも参考になると思ったので公開させていただきました。
セイラーボブは、話を初めて聞きに来た人には" Ring the bell?"(ピンときましたか?)と気軽に聞いていました。そのため、理解するということは、それほど大げさに騒ぐようなことでもないのかもしれません。もちろん今だから言えることですが。
私が「知的にはわかるのですが・・・」とシリアスな顔で答えるとボブは「知的に以外にどんな理解がありますか?」と言ったものです。
「私は実在ではない」ということについては、仏教の唯識の思想でも同じことを教えていて、そこではかなり理論的に説明されています。最近読んだ本の中でわかりやすかったものを書いておきます。
阿頼耶識の発見 よくわかる唯識入門 (幻冬舎新書)